こんにちは。工事部のMです。
今回は、試掘調査についてお話します。
試掘調査とは、これから住宅建設される土地に、埋蔵文化財がある可能性が高い場合に、
試しに掘って、その有無を役所が調査するものになります。
近隣で埋蔵文化財が見つかった際に、要請される事が多いようです。
試掘調査のタイミングは、杭や基礎工事で土を掘る前に行います。
土の中から出て来た物によっては、本格的な調査に発展する事もあり、
工事に影響する恐れもあります。
そのため、工事担当者として、冷や冷やしながら見守りつつも、
少しわくわくしている自分もいたりします。
幸い、私の現場では、重要な遺跡が見つかった事は無く、
工事に影響した事はありませんが、まれに、土器の破片などが出てくる事もあり、
当時の生活へ想像力が膨らみます。
ある現場では、弥生時代の柱の跡が出て来ました。
1.2m程掘った穴の中に1.5cm程の黒い円形の土があり、
役所の方曰くそれが柱の跡だとの事でした。
どの様な建物だったかは、分かりませんが、当時この場所で暮らしていた方が
いたことに新鮮な驚きを覚えました。
また、1.2mの土の層の間にも、各時代の生活があったのではないかと思うと
感慨深い物があります。
時代時代の日常の生活が、この場所にあり、その延長線上でお客様がこの場所で
新たな生活を始められる。そのお手伝いを私たちはさせて頂く。
エコワークスでは「子供たちの未来のために」をスローガンにしていますが、
遠い将来、この場所を試掘調査した時、私たちが、どの様に見られるのか、ふと思いました。
その事を思うと、積み重ねて来たものの上に生かされている事への感謝と、
お客様のため、未来の子供たちのため、丁寧に仕事をして行きたいと感じました。
ちなみに、弥生時代の柱跡のあった場所には2階建ての家が建ち、
ご夫婦と、3人のお子様が賑やかに暮らされています。
末永くお幸せにお過ごし下さい!
それでは、次回もお楽しみに!