2022.10.28
働くヒト

試掘調査

試掘調査

こんにちは。工事部のMです。
今回は、試掘調査についてお話します。

試掘調査とは、これから住宅建設される土地に、埋蔵文化財がある可能性が高い場合に、
試しに掘って、その有無を役所が調査するものになります。
近隣で埋蔵文化財が見つかった際に、要請される事が多いようです。
試掘調査のタイミングは、杭や基礎工事で土を掘る前に行います。
土の中から出て来た物によっては、本格的な調査に発展する事もあり、
工事に影響する恐れもあります。
そのため、工事担当者として、冷や冷やしながら見守りつつも、
少しわくわくしている自分もいたりします。

幸い、私の現場では、重要な遺跡が見つかった事は無く、
工事に影響した事はありませんが、まれに、土器の破片などが出てくる事もあり、
当時の生活へ想像力が膨らみます。
ある現場では、弥生時代の柱の跡が出て来ました。
1.2m程掘った穴の中に1.5cm程の黒い円形の土があり、
役所の方曰くそれが柱の跡だとの事でした。
どの様な建物だったかは、分かりませんが、当時この場所で暮らしていた方が
いたことに新鮮な驚きを覚えました。
また、1.2mの土の層の間にも、各時代の生活があったのではないかと思うと
感慨深い物があります。
時代時代の日常の生活が、この場所にあり、その延長線上でお客様がこの場所で
新たな生活を始められる。そのお手伝いを私たちはさせて頂く。

エコワークスでは「子供たちの未来のために」をスローガンにしていますが、
遠い将来、この場所を試掘調査した時、私たちが、どの様に見られるのか、ふと思いました。
その事を思うと、積み重ねて来たものの上に生かされている事への感謝と、
お客様のため、未来の子供たちのため、丁寧に仕事をして行きたいと感じました。

ちなみに、弥生時代の柱跡のあった場所には2階建ての家が建ち、
ご夫婦と、3人のお子様が賑やかに暮らされています。
末永くお幸せにお過ごし下さい!

それでは、次回もお楽しみに!