自然素材の温もりと
陰影を楽しむ暮らし方

Case : 31

3LDK

2階建 |動画付き |31-36坪





Story

吹抜けと掃き出し窓のある明るいダイニングと、天井が低くてお籠り感も味わえるリビングは好対照。陰影のある空間が家族に安らぎをもたらしています。

「天然乾燥木材なら安心」
林業に精通した父も認めた品質

奥さまが天然木で家を建てたいと思うようになった背景には、自治体で林業に関わる仕事をしていたお父さまの影響が多分にある。「実家は木をふんだんに使って建てた家でした。だから、いくら耐震や断熱にこだわっていると言われても、肌にふれる壁や床に新建材を使うハウスメーカーを選ぶことには抵抗があって。子どもにアレルギーがあったことも、自然素材にこだわった理由の一つです。その点、エコワークスさんは、九州産の木材を天然乾燥させたものを使っています。熊本への産地見学ツアーで見たことを木に詳しい父に話したら「そういう木を使っているなら安心だ、と言われたことが決め手になりました」。「子どもが巣立った後は1階だけで生活できるように」と、平屋暮らしをイメージしながら設計をスタート。1階に広いLDKと寝室から水回りにつながる動線の間にウォークスルークローゼットを配置することにした。

「以前の住まいはマンションで、隣家の視線を気にせずに生活できたのは良かったけれど、照明を点けると、部屋全体が一様に明るくなってしまうのが難点。静かにくつろげる、明るさの落ち込みがある死角、のような場所も欲しかった」とご主人。その要望を叶えるべく、リビングは腰窓にして天井を低くしたことで、陰影のコントラストが生まれ、隠れ家的な空間に仕上がった。

エアコン一台で全館暖房
木の良さ、性能の良さを実感

土地がコンパクトであるため、完成するまでは「狭いのではないかと心配していた」とYさん。しかし、ダイニングには吹抜けもあって、2階の大きな窓からたくさんの太陽の光が降り注いで開放感たっぷり。天井の低いリビングから天井の高いダイニングに移動すると、高低差で視覚的にも体感的にも広がりを感じられる。「思ってた以上に空間の奥行きを感じられますし、梁を現しにした空間も気に入っています。庭の木は植えたばかりでまだまだ小さいですが、これからの窓辺の変化も楽しみです」と、満足の様子。
奥さまのお気に入りは、家事動線と家の随所にある収納「キッチンのそばに洗面台とランドリー、バスルームがあるので家事がしやくなりました。収納をいろんな場所にちょこちょことつくってもらえたのも便利です。打ち合わせの時に使いたいものと使いたい場所と、どれくらいの量があるかをお知らせください、と言われたので、設計さんにお伝えしたんです。空間をできるだけ有効活用しようと考えてくださったおかげで、廊下や階段下、リビングやキッチンなど、それぞれの場所に少しずつ収納があるので、さっと片付けられるんです。おかげで一旦、そこに置いておこう、がなくなって、部屋が散らからなくなり、ストレスがなくなりました」。

エアコン一台で全館暖房
木の良さ、性能の良さを実感

「戸建ては寒いのではないか」という不安も、床下エアコンによる全館暖房のおかげで杞憂に終わった。「床下にエアコンで暖かい空気を送り込むというシンプルな仕組みに驚きましたが、これで玄関の間まで家全体が暖まるんです。かげで冬の朝がイヤではなくなました。夏は2階のエアコンをつけてファンを回すだけで、家中が涼しくなります。断熱・気密もしっかりしているようで、広い空間でもエアコンがよく効くので快適です」。取材日はまだまだ寒さが残る3月上旬だったが、家族3人が裸足で過ごす様を見て、その性能に納得した。「1階の床は杉の浮造りで、足の裏に感じる凹凸が心地よいし、2階のヒノキの床もつるつるとしていて気持ちがいい。それに、木の調湿効果のおかげでしょうか。雨の日でも湿度を感じないし、冬の結露とも無縁になりました。無垢の木、珪藻土の塗り壁や和紙の壁紙などの自然素材が住み心地の良さをつくってくれているんだと感じています」。

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