祖母の家の温かな記憶を原風景に
大切にしたい時間を紡ぐ家

Case : 14

3LDK+ロフト

平屋 |動画付き |37-40坪以上





Story

幼き日、祖母の家で過ごした記憶を求め 作り上げた新居は、広い土間が主役。 その空間は、忙しない日々の中でも 大切なものは忘れず心に留めておきたいと願う Iさん一家の生き方をも映し出す。

温かな時間を過ごした祖母の家の土間が原風景

熊本市東区にある住宅街。穏やかな表情で佇むその家は、真新しいはずなのに、どこか懐かしさを覚える雰囲気を纏っていた。玄関を開けると目に飛び込んで来たのは、縦に長く続く広い土間。施主であるIさん一家の想いを感じるこの空間について尋ねると、答えてくれたのは奥さま。「私の祖母の家にこういう広い土間があったんです。人が来たら気兼ねなくそこに腰かけ、話しをしていく。そんな思い出が懐かしくて。うちにもあんな風な温かい時間を過ごせる空間があったらなぁ、と土間のある家をお願いしたんです」。

Iさん一家が新居を建築したこの場所は、元々は奥さまのご実家が建っていたとか。熊本地震で解体せざるを得ない状況になり、Iさんご夫妻が土地を引き継ぐ形で再建することになったのだという。「職業柄、転勤が多かったため、今までなかなか新居は考えづらかったのですが、震災を機に〝家族の時間をより一層大切にしたい〟と感じるようになり、新居を計画しました」。

暮らしへ深い愛情を注ぐ設計者と描く豊かな日常

新居のプランは、土間を軸に、設計者とともに丁寧に描いていったとか。「設計の方に私たちの希望を伝えたら、本当に真摯に考えてくださって。プランはどれも魅力的でした!」とその過程を愛おしそうに振り返る奥さま。設計者の暮らしに対する深い愛情が落とし込まれたプランを検討する中で、最終的に今の形に落ち着いたのだとか。「憧れの薪ストーブも設置しましたが、土間があれば汚れも気にならない。土間があってよかったな、と改めて思っているところです」と語るのは、冬場はもっぱら火の番を任されていたというご主人。火のそばに自然と集まる家族を見守る中で感じたことがある。「暖を取るための薪ストーブというよりは、人を引き込む空間として薪ストーブを据えたかったのかもしれませんね」。

自然素材と秀逸なプラン家族の日々を包み込む家

「元々私がアレルギー体質で、子どもたちにはできるだけ身体にいい素材の中で過ごさせてあげたかったんです」と奥さま。部屋の空気に敏感に反応する奥さまの肌は、新居に越してからというもの今までになく調子がいいとか。「朝の寝覚めがよくなったよね」とご主人。「以前は築25年の賃貸の戸建てに住んでいたので、夜中も寒さで目が覚めることもしばしばありました。ここに越してからは夜もエアコンはつけてないのですが、暖かさが朝まで続くので睡眠もしっかり取れています」と、新居の思いがけない副産物も聞かせてくれた。実際に愛用することで、そのよさがわかるオーガニックコットンの洋服のように、厳選された素材で、想いに寄り添う丁寧な暮らしづくりを進める[エコワークス]の家は、住み続けることで心と身体が満たされる、確かな心地よさがある。

Room Tour

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